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◆ 第35回 コーチングレポート ◆ T O P > コーチングレポート >
DATE : 2004.01.21
▼ 頑張っての弊害
今回は、頑張っての弊害についてお話をしたいと思います。

少しコーチングから外れるかもしれませんが、「頑張って」という言葉の使い方は本当に難しいと常々思います。
本人なりに本当に頑張っている人が他人から「頑張って」と言われると、これ以上頑張れないと思い、かえって落ち込んでしまうという話を聞くからです。

また、使い方によっては、無責任な感じにも受け取れます。
頑張ることは、自分の力を振り絞り何かに向って突き進むことだと言えますが、そのたった一言だけで、相手に自分の力を振り絞らせることを要求するのですから、使い方が難しいのも当然だと言えます。

コーチはクライアントに要望します。でもその要望はクライアントの中にある、自分でもわかっていること、しなくてはならないことをコーチがあえて口に出し、クライアントに気づかせることでありそれは要求ではないのです。
要望は、〜して欲しい。してくれると(私は)うれしく思う。というあくまで言葉を発した本人に対する行動への願いでありますが、要求は言葉通り、相手にそのことをするように求めるのです。

ビジネスでは要求することも多いでしょう。義務と権利を持つ関係には、はっきりと要求する場面も出てきます。しかしプライベートなどではそのような関係にはならずに、あくまでお互いに思いやる関係、気持ちの上でのつながりを持つ関係になれば、要求するのではなく、要望するまでに留めておかなければ、お互いの関係もうまくいかなくなります。

頑張るという言葉が口癖になっている人はいませんか?自分だけでなく回りの人でもどうでしょう?頑張るという言葉は決して悪い言葉ではありません。けれど、時にこの言葉は相手に過度なプレッシャーを与え、逆に本人のやる気や実力の発揮を妨げる場合もあります。そんな時私がよく使う言葉は「自分の力が最大限出せるといいですね」です。そのためには、身体の力を抜いてリラックスする必要がありますし、緊張感も身体から追い出す必要があります。

その人らしさを発揮することを要望する一言は、なかなか見つかりません。英語で言えば、take it easy そんなところでしょうか。

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