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◆ 第30回 コーチングレポート ◆ T O P > コーチングレポート >
DATE : 2003.12.10
▼ 目的と手段
今回は、目的と手段についてお話をしたいと思います。

コーチングには、目的(テーマ)・目標(ゴール)が必要ですが、これらが時々手段と入れ替わる場合があります。 手段が目的にすり替えられると、途中でしっくりしない思いが拡がっていき、モチベーションも下がってしまう場合があります。 どうして、手段が目的にすり替えられると、このような弊害が起こってしまうのでしょうか?例をあげて説明をしたいと思います。

例えば、コーチングのテーマを「ダイエット」にしたクライアントがいるとします。
1ヶ月で3kgの減量。2ヶ月で5kgの減量を具体的な数値目標にし、コーチングをスタートさせました。コーチングの甲斐もあってか、ダイエットは順調に進んでいきましたが、クライアントは満足するどころか、なぜか不満を持ち始めています。

「お肌の調子が悪い」
「冷え性になった」
「食べたいものを我慢するのでイライラする」

など、ある種、ダイエットにはつきものの症状に悩まされているというのです。
それらの不満を解消するためにも、よくよく彼女の話を聞いてみると、彼女の本当の目的は「ダイエット」ではなく「今よりもっと素敵な女性になって幸せな恋を見つけること」だったのです。
しかし彼女の中では、痩せればキレイになり、幸せな恋が見つかると思っていました。なのでテーマを「ダイエット」にしたのです。それなのに、ダイエットが進めば進むほど、自分のイメージとはほど遠い自分になっていき、どうしてこんな風になってしまったのかと、自分でも良くわからない状態になってしまったのです。
彼女はテーマ(目的)を決める時に、間違って手段を目的にしてしまっていたのです。

本来なら、コーチはこの間違いをおかさないために、テーマに関するヒアリングを十分にする必要があります。
どうしてそのテーマを選んだのか?というのは、とても重要で、今回のように目的だと思っていたものが、実は手段のひとつにすぎない場合があるからです。

本来、目的に到達できれば、とても幸せな気分になれます。
しかし今回の場合のように、目的に近づけば近づくほど、幸せな気分から離れていってしまうのは、何かが間違っているからです。 それは得てして、目的と手段がすり替えられているケースであることが多いのです。

わたしも最近、このような事態に陥りそうになることがありました。
でも、目的を再確認できたとき、気分はスッキリしました。
この目的さえきちんと意識していけば、迷うこともなく、また自分のあり方も見えてくると思いました。
皆さんも、目的を持つときは、このような間違いをおこさないように気をつけてくださいね。

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