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◆ 第31回 コーチングレポート ◆ T O P > コーチングレポート >
DATE : 2003.12.04
▼ 沈黙
今回は、沈黙についてお話をしたいと思います。

コーチの多くがこの「沈黙」を苦手だと言います。とくに電話でのセッションともなれば、沈黙がすごく怖くなります。沈黙が続くと何か話さなくては…といった脅迫めいた意識がむくむくと湧き上がってきます。

コーチングでは、話を聞くのが全体の90%で、話(質問)をするのが全体の10%くらいでちょうどいいと言われています。しかし案外コーチになる人は話し好きが多く、つい自分の方がクライアントよりたくさん話してしまうという人が多いのです。そんな人達ですから、当然沈黙に耐えられない人が多く「沈黙は苦手なんです」と苦笑いされる人を多くお見かけ(お耳に?)します。

沈黙は、相手の話をきちんと聞いています(耳をすましています)と言うことや、あなたの話が聞きたいのでわたしは待っていますと言ったメッセージを送ることができます。これらの沈黙は相手をリラックスさせ、コーチとクライアントの間に信頼関係を作ります。

沈黙の効果は使ってみないと本当に実感できないのですが、しかしなかなか怖くてできないものです。また、コーチ自身がきちんとした意図を持ち、リラックスして行わないと効果がありません。
不安な気持ちで沈黙していても、その気持ちはクライアントに伝わりますから、その沈黙はかえってお互いに息苦しいものになります。

また沈黙は相手の自分を振り返る時間として使われる場合もあります。クライアントに何かを気づいてもらおうとコーチが必死に説得しても、その本意が伝わらない場合があります。しかしコーチが何も言わずにただ沈黙を守りさえすれば、クライアントは自分自身を振り返り、自ら考え始めます。
最初は「どうしてコーチは黙っているのだろう?」から始まるかもしれません。でもそれはやがて「それには何か理由があるのだろう。」にうつり、その理由を自分の中から探しだそうとします。この流れはとても大切なことだと思います。

人は基本的に自分の中で納得ができないと、本当の意味で先に進むことはできません。いくらコーチが口やかましくクライアントにアドバイスをしても、本人がその気にならなければ意味はありません。本人が自分の中でそれらときちんと向き合い、納得し、自分の中から答えを見つけ出さないと意味がないからです。

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