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◆ 第27回 コーチングレポート ◆ T O P > コーチングレポート >
DATE : 2003.10.29
▼ 共感
今回は、共感についてお話をしたいと思います。
共感は、私がコーチングをはじめた時に一番最初に、身につけたいと強く思ったスキルです。

共感は同情ではありません。
相手が感じることをそのまま自分自身も感じ、その感情を受け取るのです。
共感して、相手の辛さや悲しみを半分に分け合ったり、喜びやうれしさを二倍にしてさらにハッピーにします。

どうして私がこの「共感」というスキルに対し、敏感に反応したかと言いますと、私自身ある時から、何事に対しても感情よりも先に冷静な判断や分析、客観的な視点が先立つようになったからです。

例えば、友人が辛くて悩みを相談してきたとしても、共感して「つらいね。」と受け取るのではなく、どうすればその辛い思いをやわらげられるのか?を真っ先に考えてしまう人間でした。
私にとっては、このようなことこそ友人に対する思いやりのひとつだと信じて疑わなかったのですが、でもコーチングを始めてから、「なんか違うぞ?」と思うようになりました。
確かに友人は辛くて私に悩みを相談してきたのだと思います。できれば早くこの思いから脱出して、ラクになりたいと思っていたことでしょう。でも本当に一番最初に私にして欲しかったのは、その悩みを解決する方法をアドバイスされることではなく、どれだけ自分が辛い思いでいるのかを知ってもらうこと、それを受け取って欲しかったのではないかと思ったからです。

当たり前ですが、自分がその友人の立場であっても、そうだと思ったのです。なのになぜ、今までそのことに気づかなかったのか、私は自分の至らなさにがっかりしたくらいです。

このようなことに気づいてから、私は人の話を心で聞くように努めました。相手が私に話をする時に、まず何を求めているのかについて、それは「共感」であることを強く意識し、話をそのままストレートに受け取り、それを自分のことのように感じ、その気持ちを相手に伝えるようにしました。

時には、感じた気持ちを的確な言葉に置き換えられない時もあります。でも、そんなことは重要ではないと思ったのです。
「あ〜」でも「へぇ〜」でも「う〜」でも、言葉にならなくても、私はあなたの思いを受け取り、そして今こんな心の状態ですというのを示しさえすれば、相手もきっとそれに気づき、私が「共感」していることが伝わると思うのです。

言葉は自分の思いや考えを的確に伝えるのに、とても便利なものです。でも、人間は言葉だけでコミュニケーションするわけではありません。もっともっと深いところでコミュニケーションをしたいと思うのなら、この「共感」というのは、何よりも大切なコミュニケーションの手段なんだと、わたしは今信じています。

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